AMPDACとDAC

AMPDACの開発がほぼ完了しましたのでお知らせします。
AMP部とDAC部はアッドオン式構成ですのでDACのみの製作も可能です、この場合でも下記メリットがあります。
検討を重ねた結果DAC部の性能は専用DACと同じで、それ以外は従来のDAC/PRE/POWER一体型と同様性能機能になります。

特徴は
DACチップがES9039PRO等選択可能でDAC部の基本回路(ジッター抑圧、高性能 IV、高性能LPF)は専用DAC機と同じです。(従来はES9018K2Mのみ)
DACチップの変更が容易なため将来新チップに変更する際DACチップ子基板とプログラムのみ変更で対応できる。
POWER部のBIAS電流は固定でエミッタ抵抗は0Ωです。
PRE部にはJRCのNJW1195Aを採用し回路構成(音量調節、入力切替)を簡易化しました。従来と同様GANG ERROR、音瘦せ等はありません。

性能、機能
 DAC単体(DAC出力 ES9039PROchip) 
      S/N(A)=120dB以上
THD+N 0.0007%以下
総合(DACfs=44.1kHz 1KHzMOD入力時)   
S/N(A)=116dB(10W出力)
    THD+N=0.001%(10W出力1kHz,into8Ω)
 最大出力電力 10W~18W

DAC受信範囲(ES90039PRO使用時)はPCMfs*16迄、DSD1024迄、変換再生DSD1024,PCMfs*16です。
スピーカーremote sensing 可能、リモコン可能、電流駆動可能(DACのみ時)
ヘッドフォン対応可能

尚、最新のAIT DAC(ES9038PRO/ES9039PRO)の音質は当方協力者の報告によるとchord社のDAVEと同等以上の様です。

以上興味 質問等のある方はメール等で連絡ください。


 

 




DACチップ比較

ROHM製DACchip BD34352EKVを続けて評価しました。
先日の報告はPCMのみの動作でした、性能はほどほどでしたのでDSDはどうか
評価しました。制御データは手間がかかりほぼ全ての設定が必要なので時間がかかりました。
DSD1024は動作しませんので当初DSD512で評価していました、あまりにも性能が悪い(THD=0.01%,SN=80dB程度)ので正常動作していないかと思い種々制御コマンドを変更し確認しましたが変化はありませんでした。
DSD64/128を入力したところ性能が若干良くなり(THD=0.0015%,SN=110dB)
正常動作しているようです。DSD512の性能が十分でないだけのようでした。
またDSDでは内蔵ATT動作しません(説明書に記載ありません)。またmclkも指定周波数の場合特性が出ません。

結果、BD34301EKVに変えたとしても上記現象は改善見込みがないと思われます。
ES9039PRO/AK4499EX等には全く及ばない機能、性能でした。

尚、MQAについては将来性、性能、LICENSE等に課題が多いためAITとして採用はできないと判断しています。

以下のURLを参照してください。
https://audio-renaissance.com/know-how/file-based-audio/farewell-to-mqa

ROHM製DACチップ

ROHM製BD34352EKVチップをマザーボード式DAC基板を用いて評価しました。

fs=705.6kHzで評価したところ S/N<=110dB、THD+N=0.0014%程度(コマンドを推奨から変更して0.001%程度になった)でした。
fs=44.1kHzではTHD+N<=0.0007%程度でしたので、fsが高くなると劣化があるようです。BD34301EKVの規格は3dB程度良いようですがそれでも、AK4499EX(AIT設計品),ES9039PRO,ES9038PRO(ES9039Q2M)等には及ばない性能(S/N,THD共10dB以上の差)です。
また状態設定のためI2C送信DATAが複雑で手間がかかります。
バグ対策と思われるコマンドがあります。

AMP_DAC基板発注し時間があったので検討しました、これ以上進めようか否か考えています。性能だけで音質は決定されませんので。


AMP-DACの開発

DAC/PRE/POWER一体型と同様内容ですが、基板の構成法が異なりヘッドフォンアダプターと同様基板構成にしています。
前ブログ掲載のマザーボード式DAC基板を使用しますのでDACとしての基本性能を保った状態でPRE/POWER AMPを搭載します。
外形は従来のDAC等と同じ(H70:W430:D340)です。
PRE AMPは新規電子ボリューム用ICをFULL BALANCE使用し、外部入力切替を搭載します。
POWER AMPは従来と同様にFULLBALANCE構成、EMITTER 抵抗なしBTL、可変bias方式、スピーカー及び 電源共remote sensing搭載回路としています。

最大出力は10W程度になり大音量試聴でなければ十分な音量とHEADPHONE AMPとしても使用可能です。
DAC CHIPは音質評価が良かったES9039PROを中心にしていますがES9038PRO/ES9039Q2M/BD34301(BD34352)等も使用可能です。
AK4499EX/AK4191 CHIP SETは回路規模が大きいため搭載できません。

ES9039PROを使用したDAC

既にお知らせしましたES9039PROチップを用いたDACを検討しほぼ終了しましたので
結果などをお知らせします。

ES9039DACチップにはQ2MとPROというバージョンがあり、Q2MはIV出力がLR各2、PROは各8CH使用できます。I2Cコマンドはほぼ共通で出力制御の数が異なるのみの様です。基板はマザーボードにしていますのでDACチップ搭載子基板とFPGAプログラムを変えれば動作します。
この度はQ2MとPRO両者(MONO使い=LRに各1使用)検討、音質評価しました。
測定性能は両者ほぼ同じですが、音質はES9039PROが明らかに優れています。
AIT製ES9038PRO使用DACと比べても、解像度、滑らかで開放的という点で改善されているようです。比較試聴して評価しています。
アナログ回路、電源はES9038PRO DACと同じ定数、容量にも拘らずES9039PROの方が消費電力が小く結果的に余裕が増大しているため音質が良化しているかもしれません。
5V入力換算消費電力が1/3程度になっており発熱対策が不要なのでアンプ内蔵型等の展開性があります。
試聴希望の方には貸し出しします。往復の送料負担(送付時着払い、返送時元払い)して頂ければ貸し出しします。操作方法機能はAIT製ES9038PRO DACとほぼ同じです。


AITプリアンプ試聴感想

AITプリアンプの試聴報告です。滋賀のHY様から頂きました。

妻と一緒に聴かせて頂いたのですが、以前にお借りしたDACと同じ傾向で、高音のきれいさ、伸び、音の広がりは素晴らしかったです。
クラシックなどにはとても良いプリアンプだと感じました。
ただ夫婦ともに普段よく聴いているのはフォークソングや昭和の歌謡曲です。
どちらかというともう少しこってりした感じのほうがいいのではというのが二人の意見でした。
使い分けが必要かもしれないので、もう少し考えてみたいと思います。
今回は貴重な体験ありがとうございました。

AK4499EX DAC購入後感想4

AK4499EX/AK4191使用DACを購入されたSY様からの感想です。

DSDデータをDSD1024へアップサンプリングさせて音楽を聴くとアップサンプリングOFF時より奥行きが出て滑らかな音質で聴きやすくなる。

PCMデータを再生させる際にUSB入力よりSPDIF(オプティカル)入力誤差の時の方が定位感があって立体感ある再生音になって少し驚いた。

要望:同軸ケーブルのDOP(DSD over PCM)モードでDSD 2.8224Mhz の転送を受けて再生可能にできませんか?
AITコメント、設計上の理由で開発予定ありません。

このDACは私の環境ではPCMデータをPCMモードで再生させた方が良い感じです。

ES9038PRO DACの更新後感想

ES9038PRO 使用DACを更新された岡山OA様からの感想です。
(内容は、電源トランス容量12VA、PCMover sampiling1.5MHz,DDC=>u30)

JRMCで再生しているのですが、今までAmaneroでどうしても音切れが途中で発生していた8xDSD入力でも安定しています。これだけでもアップグレードの価値がありました。あと、OSFを変更した際の音の変化が非常に明瞭になったと感じられます。
もちろんII2S接続(=HDMI接続)もこれまで同様使えております。

AmaneroとIIS(=HDMI接続)では明確な差が感じられましたが、Xingの場合、優劣つけ難いと言いますか、小生には差が感じられません。良いアップグレードになりました。

お身体に大事になさって良い製品を作り続けてください。

ありがとうございました。今後もサポートをお願い致します。

AITより
ES9038PRO DAC新規注文はFPGAをcyclone4に変更した基板(マザーボード式)を用いて継続生産します。
この場合ES9039PRO/ES9039Q2M/BD30xxxも選択可能にする予定です。

マザーボード式DAC基板

首記基板(マザーボードにしました)を開発するとお知らせしました。
基板が完成し、最初にES9039Q2Mで検討しています。
音質評価第二報では、余韻も十分聞こえ、ES9038PROに近い音質になっているようです。(その後の検討で定数を若干変更しました)

引き続きロームのBD34352/BD34301、ES9039MSと火入れしようと思っています。これらのハードウェアの差異は、I/V回路定数、IV回路数、電源電圧となりますが全てに対応できるような回路になっています。
ソフトウェアは全てI2C制御で内容は異なります。当然FPGAのプログラムもI2C部を主に変更が必要です。

これらのチップを使用した場合仕様が以下の様に限定されます。
ES9038PROはPCMfsは~1536kHz,DSD1024対応可能です(MQAは不可)
ES9039MPROはPCMfsは768kHz,DSD1024対応、MQA可能
ES9039Q2MはPCMfsは768kHz,DSD1024対応、MQA可能だがCHIPがES9069になる。
BD34352/34301はPCMfsは768kHz,DSD512対応可能
となります。
AK4191/AK4499基板はPCMfsは~1536kHz,DSD1024対応可能です(MQAは不可)

ES9038PRO DACはFPGAをcyclone4を使用したマザーボード基板を用いて継続製作するようにしています。

価格はES9039Q2M,BD30352の場合は他より¥50,000程度安価にする予定です。